ワークコラボレーション・レビュー | 活用ストーリー


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ワークコラボレーション・レビューは、チームの力で高い成果をめざす人のための道具です

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小売業 EA社様の活用ストーリー

EA社様の概要

実施日 2012年3月 初実施
業種 小売業
従業員数 90名
ユーザー 経営、社員
回答対象 経営者含め社員全員およびアルバイトスタッフ全員
回答率 97%

小売業 EA社様の活用ストーリー

活用の動機

Q:あなたの職場を、どうしたいと思っていましたか?

創業から7年経って、最初のころの勢いが少し薄れてきているのを感じていました。慣れもありますが、創業を知っている社員やアルバイトと、知らない社員・アルバイトの間でも気持ち的なズレがあるなあと危機感を持っていました。
いいお店の社員・アルバイトにとっては、自分たちの良さを自信につなげてほしい。また、イマイチなお店の社員・アルバイトは、自分たちのイマイチなところを客観的に見られるようになってほしい。イマイチなお店も、本当はもっともっと力があると思っていたので、そういう力を思いっきり発揮できるようになってほしい、というのがもともとの願いでした。

活用の動機

Q:ワークコラボレーション・レビューを選んだ理由は?

いいお店とイマイチなお店とでは、業績だけでなく、そのお店の雰囲気やチームワークに確実に差があるというのは小売業なら誰でもわかることです。でも、雰囲気やチームワークは数値化できないので、「どれくらいいいのか?」「どれくらいイマイチなのか?」を社員間で共有するのは難しいことでした。
そもそも、小売りっていうのは“ノリと勢い”みたいなところがあって、「客観的」っていうのが苦手な人が多いのです。 このアンケートは「チームワークのポテンシャル」をシンプルなグラフで見られるようにしてくれる、ということだったので、「それなら、自分たちにも分かるかも!」と思い、やってみることにしました。 期待としては、「イマイチなお店の『イマイチ』を視える化」という他に、「いいお店の『いい』を視える化」して、全店の目標を合わせていきたいと思っていました。
チームワークの「ポテンシャル」というのも気に入っていました。「お前のお店はダメだ」じゃなくて、「お前のお店はまだまだこういうところが伸びます」という視える化は、ぼくらの会社のノリにもすごく合います。

導入プロセス

Q:どのように準備し、実施しましたか?

全店長の集まる会議で趣旨とやり方をお知らせして、あとは期限までに店長が回収する、ということで各店舗に任せました。
回収はたしか2週間ほどの設定でしたが、お恥ずかしながら、2割くらいのお店が期限を守れず、ちょっと伸ばしてもらいました。やるなら、アルバイトも含めて全員に回答してほしいと思ったので、WEBからの回答ではなく、アンケート用紙での回答方法(※)を選びましたが、アルバイトの出勤タイミングなどの都合で、遅れてしまったとのことです。

Q:回答結果は、どのようにレビューしましたか?

店長全員の集まる会議を、定例の会議とは別日程で設け、午後いっぱい(半日)を使って、みんなで結果を聞き、結果を考える会議をやりました。
最初にデータとグラフをひとつひとつ読み込んでいき、その上で話し合いをしました。いくつかのチーム(1チーム=5~6人)に分かれて、下記のような流れで話し合いをしました。

①結果を見て、感じたこと、思ったことをたくさん出す

②出し合った事柄を、「お客さまにとって重要」「会社やお店にとって重要」「オレ/私にとって重要」の3つに分ける

③分けた表を見ながら、他人のアイディアも含めて、「これこそ最重要!」と自分が思うものを3つ選ぶ

④その選んだ3つをなぜ選んだのかを考え込んでみて、「これからの自分が為すべきこと」を考える

話し合うときのルールとして、「むやみに落ち込まない」「真剣に受け止める」「前向きに生かす」の3つをもうけました。

レビュープロセス

Q:レビューし、話し合った結果はどうでしたか?

結果があまり良くないお店の店長は悔しそうでした。「これが今のうちの現状です!」と何度も言っていました。
店舗別の肯定割合.1

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店舗別の肯定割合.2

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 結果が良かったお店でも、自由コメントなどには店長へのもっと高い期待が書かれていたりしたので、けっして明るい感じではなかったと思います。でも、みんな、そうじて真剣に受け止めてくれたと思います。社長もショックだったところがあると思います。社長の思いがお店によってはアルバイトまで伝わっていないことが明らかになったので、それは悲しかったでしょう。 ただ、誰にとっても「意外な結果」ではなかったと思います。じつは、自分でもイマイチだと思っていたことがしっかりと目の前に現れた、というかんじ。もちろん、自分たちでいいと思っていたことも視える化されました。だから、会議の終わりは、真剣で、かつ意欲的な雰囲気でした。「明日から、やってやろうじゃないか!」という雰囲気。

アフターレビュー

Q:レビュー後、職場に変化は起きましたか?

難しかったのは、お店のアルバイト全員にどうフィードバックするかということです。社員は半日かけて会議で考え合うことができますが、お店ではなかなかそこまで時間が取れません。アルバイトリーダーを除けば、だいたいが休憩時間やら朝夜の空き時間にそこにあるアルバイトに社員が伝えていく形しか取れませんでした。
いつもはここで差が出てきます。できる店長はどんどんアルバイトをつかまえて話していくのですが、できない店長はアルバイトとしっかり意思の疎通ができないのです。けれど、今回は、イマイチなお店の店長たちがすごく気合いと危機感があったので、かなりの割合で伝達がされたようです。お店によっては、結果を知らせるだけではなく、結果を自分たちで考える時間を持ったところもありました。

 でも、いちばん変わったのは店長でしょうね。
危機感もそうですが、ポテンシャルのありかがわかったというか、うちはだいたい「目的の共有」が弱かったのですが、そこに力を入れて行こうということで、これまでは不十分だったアルバイト一人ひとりの目標をしっかりと定めて面談する、という仕組みがかなりきちんと動き始めています。

あと、「社員の仕事」についての意識が変わりました。
社員とアルバイトでは、社員のほうが少し高めの値が出やすいと聞きましたが、うちの会社では、社員のほうが全体的に評価が厳しかったという特徴がありました。
属性別の肯定割合

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アルバイトから社員になった人も多く、アルバイトの延長線上の仕事をしていて、「社員としての自信が持てていない」という現実を突き付けられた感じがしたのだと思います。

Q:これから、どうしますか?

店長会議のときには、半年後にもう一度やって、それまでに目的のところや社員の仕事を強化しようという結論になっていました。
ですが、その後、お店でのフィードバックをしていく中で、ひとりひとりのアルバイトに対して、店長と社員が真剣に接していくことがまずなによりも重要な一歩だという意見が出てきたので、再調査はもう少し長い時間を置こうと思っています。
調査自体はすごく簡単ですが、浮かび上がってきた課題はそんなに簡単なものではなかったので、再調査は早くても1年後。もっと遅くてもいいと思っています。
今回の調査項目と結果を見ていて、以前からうちの経営課題だと思っていた「お店の評価方法確立」にすごく役立つなあと思いました。なので、社長始め幹部陣で「うちの会社の『いいお店』とは何か」を今回の調査項目の観点も入れてしっかりとつくりたいと思います。 店長たちの努力がある程度実ってきて、経営陣としてもお店を見る眼の標準化をある程度まで完成させて、それから再調査をしようと考えています。 次は、今回よりも必ずいい結果にしてみせます。
いい結果にした上で、「うちの会社の次のポテンシャル」を見つける再調査になれば、と思っています。

ワークコラボレーション・レビュー
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