ワークコラボレーション・レビュー | 活用ストーリー


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ワークコラボレーション・レビューは、チームの力で高い成果をめざす人のための道具です

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サービス業 F社様の活用ストーリー

F社様の概要

実施日 2012年12月 初実施
業種 サービス業
従業員数 40名
ユーザー 一般社員
回答対象 経営者含め社員全員
回答率 80%

サービス業 F社様の活用ストーリー

活用の動機

Q:あなたの職場を、どうしたいと思っていましたか?

 リーマンショックの後、ご多分にもれず、私の会社も売り上げがガクンと落ち、低迷した状態が続いていました。
一時は、「この会社、大丈夫だろうか。つぶれてしまったりしたらどうしよう…」、そんな不安が頭をよぎったことも、正直なところありました。そんな中、皆は一生懸命に頑張っています。多くの試行錯誤を経て、業績も持ち直し、今では、多くのメンバーが自分の仕事の範囲を超えた新しい取り組みを主体的に始めるようになってきました。自分の「今日の仕事」はしっかりやりながらも、10年後の会社をつくるために「明日の仕事」をする努力を一人ひとりがやっている。私は、こんな自分の会社を、活発なフロンティア精神溢れた良い会社だと思っています。

でも、問題もあります。一人ひとりに話を聴くと、表現はさまざまですが、多くの人が「自分が頑張っても会社や仲間に理解されていない、評価されていないと感じる」と言うのです。
頑張っている人が、なぜ、こんなふうに感じてしまうのか。この現状が続けば、頑張っている社員が前へ進む力を弱め、会社を辞める人も増えてしまうかもしれない。そんな問題意識が、私のなかに大きくなっていきました。そして、未来をつくるために一歩踏み出す人を応援し合える職場にしたいと思いました。そして何より、私自身がそういう職場で働きたいと強く思ったのです。

活用の動機

Q:ワークコラボレーション・レビューを選んだ理由は?

前述したような問題意識を持っていると、日ごろから「職場の現状」について、皆とよく話す機会は多くなります。でも、なぜか、かみ合わないことが多い。「職場を良くしたい」という思いに共感してくれる人は多いけれど、「問題は何か」という話になると、どうもかみ合わない。もしかしたら、役割や仕事内容、キャリアなどの違いから、それぞれが観えている事実やモノゴトのとらえ方が違うのではないか、ということを考え始めたのです。
もしそうであれば、視点や捉え方が異なる同士が感覚ベースで話し合っても、なかなかかみ合うところまではいきません。そこで、「職場の現状」や「課題」を、立場や役割は関係なく、客観的にみることはできないだろうか?と考えました。
いろいろなコンサルティング会社のアセスメントツールの利用も検討しましたが、費用と、回答する皆の負担を考えると、なかなか適したツールがありませんでした。また、コンサルタントのアドバイスをほしいというより、自分が当事者として自分の頭で考え、取り組みたいというのもありました。そのように考えていた時に、出会ったのがこのワークコラボレーション・レビューでした。

導入プロセス

Q:どのように準備し、実施しましたか?

まず、実施の了承は、直接、経営者に話してオッケーをもらいました。
「会社を良くしたい。でも、何が課題なのか良くわからないのでアンケートをとってみたい」と、費用や運用のしかたも合わせて、説明しました。
そして、皆には全社員会議の場で全員に趣旨説明をし、後日、メールでアンケートフォームを送付しました。回答期間は2週間。だいたい8割の人が回答してくれました。
質問によっては、少し迷ったり悩んだりしたものもありましたが、とりあえず「深く考えずに感覚的に思った事を答える」というアナウンスに従って、入力してもらいました。

レビュープロセス

Q:回答結果は、どのようにレビューしましたか?

経営者も出席する全社会議にて発表しました。
回答結果を分析し、仮説や解決策を報告するのではなく、結果からみえる事実をベースに皆で話し合いをしたかった。だから、特に何も事前準備せず、結果そのものを発表しました。皆が、その結果について、各々の立場から感じたことを話してもらいました。

Q:レビューし、話し合った結果はどうでしたか?

回答結果のグラフは、レベル1(知っている)、レベル2(話をする)とレベル5(相談する)~レベル7(新しい価値を一緒に生み出す)は高いが、レベル3(理解する)とレベル4(共通のものを持つ)が極端に低いということを示していました。
肯定回答の割合(担当内、担当間の比較)
非常に当てはまる+当てはまる

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皆で話し合った結果、
「日常の仕事については話し合っているが、日常の仕事以外について、お互いが何をやろうとしているのかを話せていないなぁ」「自分のやろうとしている取り組みが会社にとって必要なものなのか、皆の思いと違うことをしているのではないか、同じ方向性を見ていないのではないかと感じているのでは」などの意見がでました。
たとえば、新しい取組みをしている人は、「会社のために、自分の本来の仕事の範囲を超えていろいろトライしている」と思っている。今日の仕事に集中して取り組んでいる人は、「新しいことにチャレンジできるのは、今日の仕事をしっかり頑張っている人がいるからだ。会社が苦しい時期に、好き勝手なことばっかりやってよいのか」と思っている。
「自分はこんなに頑張っている。会社のため、皆のために貢献している。なのに、誰も感謝も応援もしてくれない。なんのために頑張っているのだろうか」と、皆が思っていた結果的に、頑張っている人が頑張っている人を責め合うようなことになってしまう。これでは「ギスギス」するわけです。
レビューの機会を持ったことで、自分が取り組もうとしていることを、しっかり背景や目的を伝え、話し合うということの大事さを多くの人が痛感していたように思います。
 
また、一般社員と経営層との意識の差も、相当に開きがあることを、回答結果は示していました。

 

職種による部署間の関係性把握

仕事で関わる他の部署との関係

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要は、トップから見えていた職場の状態と一般社員にとっての職場の状態は、大きく異なっていました。要は、経営者と社員がまったく異なるイメージを持って、日々の仕事や職場の問題解決にあたっていたということでした。
これには、トップはかなりショックだったようです。
「かなりショックです。自分は、皆の見えているものが理解できていなかったんだ」と。
経営者のこの言葉に、多くの人が、このギャップを埋めるためにはお互いに深く話し合う必要がある、と感じたようでした。
アフターレビュー

Q:レビュー後、職場に変化は起きましたか?

この結果に関心を持った人が集まって、さらに議論しました。
さらに、社員それぞれが取り組もうとしていること、思いを共有する機会を、全社会議などで設けられました。互いの理解や、思いに対する共感が深まったと思います。

私がうれしかったのは、トップもまた、思いを発信してくれたことです。
「うちの会社は、社員が自分の意思を持って取り組もうとする事を応援する。私の仕事はそんな社員が進む道づくりを支援すること。そんな会社にしたい。もちろん、今の仕事を頑張っている人にはしっかり評価で報いたい」
これは、レビューから見えてきた、「がんばっても報われない」と社員が感じて悩んでいた状態に対し、トップとして大きな方向性を出してくれたのだと思います。誰が正しいか、という議論はなくなったと思います。それぞれが進んでいる方向性は、会社の方向性とかさなっていると感じるようになったのかなぁと。雰囲気は、すごく良くなったように感じます。

Q:これから、どうしますか?

定期的にアンケートを実施し、レビューを重ねたいと思っています。自分たちの会社がどんなふうに変わろうとしているのか、経営の方向性を確認しながら、職場の状態をみる。
自分たちの仕事をふり返る機会、そして自分は職場をどうしたいのかを考え、皆で話し合う機会を継続していきたいと思っています。

ワークコラボレーション・レビュー
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